トップページ > 学術集会 / 研修会案内

第23回 日本生殖心理学会・学術集会 開催のご案内 

ご挨拶

  この度、第23回日本生殖心理学会・学術集会会長を拝命しました獨協医科大学埼玉医療センター 国際リプロダクションセンターの小泉智恵と申します。

  第23回学術集会を開催するにあたり、テーマを「社会変容とサイコソーシャルケア:わたしたちはどうサバイバルするか?」と致しました。少し勇ましいテーマに驚かれたかもしれませんが、人々のこころのあり方やその支援は社会状況の変化とともに変わっていくことを取り上げたいと思います。

  このテーマの経緯の1つとして、2022年不妊治療の保険適用で不妊治療を全国一律価格で比較的安価で受けられるようになりました。しかし、当学会が 2022 ~ 24年、全国 18施設約 900人を対象とした大規模コホート研究を実施した結果、多くの患者がストレスを抱えていることが判明いたしました。調査結果によると、体外受精のための採卵周期開始時の男女のうち約半数はSCREENIVF尺度で不安・抑うつ得点がカットオフ以上でしたが、その7割以上が3か月後もカットオフ以上のままで不安・抑うつ症状をかかえていました。つまり、採卵周期開始した10人のうち5人は開始時に、その5人中4人が3か月後も精神的に不調のままなのです。こうした結果から、不妊治療のストレスは深刻であり、治療中の患者に対して心理専門職による心理カウンセリング、多職種によるサイコソーシャルケアの必要性を一層強く感じております。

  また、2020年12月、議員立法による生殖補助医療法案が国会で可決成立し、精子、卵子の提供型治療に関する特定生殖補助医療法案が検討されてきておりますが、さまざまな立場から意見があり議論されているところです。先行研究を紐解きますと、諸外国では提供型治療で親になることを検討する人々にとって心理専門職による心理カウンセリングが治療前・治療中・治療後において非常に重要であり、いくつかの国々では必須としています。当学会は心理専門職の生殖心理カウンセラー養成講座を20年継続し専門家を数多く輩出してきていることから、この課題にもしっかり取り組んでいく必要性を強く感じております。また、多職種による情報提供や説明相談を中心としたサイコソーシャルケアのあり方についても重要な課題です。当学会はコミュニケーション力がしっかり訓練された生殖医療相談士を多数輩出しておりますゆえ、どのようなサイコソーシャルケアが有効であるか、議論をしてきたいと思います。

  このような近年の社会変化から、不妊治療におけるサイコソーシャルケアのあり方について本学術集会で取り上げて、第一人者の先生方からのご講演をいただき、皆で学び議論し理解を深めていきたいと考えております。

  末筆ではございますが、皆様の益々の御発展を心よりお祈り申し上げます。

開催概要


日本生殖心理学会 第23回 学術集会 プログラム

参加費

会員・非会員 区分 医師 医師以外 意見交換会
事前登録 15,000円   8,000円 一律 5,000円
*事前登録のみ
当日登録 17,000円 10,000円

抄録集

会員は無料配布、非会員は特別頒布¥3,000-といたします。当日会場で配布予定です。

 

一般演題募集

意見交換会

会場アクセス

日本生殖心理学会 第23回学術集会 会場案内図

学術集会 会場

都市センターホテル「コスモスホール」

協賛のお申込み

ページの先頭へ戻る